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もう少しでラストシーン

稽古をはじめてひと月たった。
現在、2幕のクライマックスで格闘中である。
一日ワンシーンずつと決めて進めてきたが、
途中いくらか足踏みがあり、
やや予定を押しながら、
明日で最後まで終えることになる。

といっても、
明日を終えたところで、
本当の稽古がはじまるとも言える。
自分が一番おもしろいと考える劇の準備は、
最初から最後まで一度目の稽古を終えた後、
本番までに全体のプロポーションを研ぎすませる過程にあるからだ。

ちなみに、
一人で台本を読む時間も好きは好きだが、
あれは朝に顔を洗うのと同じで、
エイヤっとはじめてしまうまでが、
ちょっとしんどい。

とにかく、
あと3週間で初日だ。


最近あったことも、
忘れないように。

まず、
2年半通った北仲スクールの引っ越しがあった。
お世話になった人はもちろん、
よく通ったおそば屋さん、
ディスクユニオンの店員さん、
にも挨拶した。

次に、
ピーター・ブルックの『魔笛』を観た。
これは驚くほどおもしろかったけれど、
同時に、
こんな天国みたいな劇をつくる人は、
片足どころか2本目の足の半分くらいをあの世につっこんでいるな、
と思った。
まあ、年齢が年齢なので当然なのだけれど。

それから、
台東区役所に行ったついでに、
インカ展を見た。
あまりに混んでいて面食らったけれど、
どこかユルいインカ人たちを、
かわいらしく思った。

他にも、
唐さんと渡辺えりさんの朗読会に行ったり、
さんざん道に迷いながらたどり着いた北池袋の劇場で『少女仮面』を観たり
『大地の歌』をはじめてナマで聴いたり、
水戸や足柄に行ったり、
した。
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by nakanoatsushi | 2012-03-31 23:29

年の3分の1は...

昨日は月に一度ぜんそくのお医者さんにかかる日。
年末キツかったので年明けから通っているが、
経過は良好ですと伝えに行った。

ところが、
そこでいくつか最近の体調を訊かれて答えたところ、
「それは花粉症ですね」
と言われてしまった。

わたしはこれまで春になると、
花粉症だと言って苦しんでいる人々を、
かわいそうに、
と言い続けてきた。
中には少々オーバーだなと思う人もいるが、
同情の気持ちの中には、
フフン、オレはまだ花粉症ではないんだぜ、
という優越感も少しあった。

しかし、

自分もとっくに花粉症だったのである。
優越感などととんでもない、
虚弱を恥じ、
真に哀れまれるべきは自分だったのである。

思えば、
花粉症だという自覚がなかったのは、
幼いころからアレルギー体質だったため、
年の3分の1から半分くらいは、
ずっと鼻づまりだったことに尽きる。

それが当たり前、
それが当然、
小さいころからの習慣だったからである。

というわけで、

ぜんそくのついでに花粉症の薬も処方されてしまって、
これを飲んだところ、
大変にのどが渇いている。
目下こちらの方がよほど苦しい。

のどの渇きは、
昨日からはじまった症状だからである。

ところで、

鼻づまりが苦しいときの対処法を、
私は長年の経験でよく知っている。

それは、
ちょっと走ることである。
走って体を温めることである。

だいたい、
人間の体とはよくできたもので、
走って苦しくなると、
呼吸しやすくなるよう、
つまっていた鼻もパカッと開くのである。
体が温まって、
鼻腔が広がるのである。

と、思っていたが、

しかし、
いまやそれも間違いだったかも知れない。
なぜなら、
走るために野外にでると、
より花粉を吸ってしまうからである。
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by nakanoatsushi | 2012-03-22 08:03

立ち稽古に入っている。

今回の台本は短い。
特に唐ゼミ☆は長いものばかり上演してきたから、
分量的には、
去年やった『海の牙』1幕と(上演するのに1幕だけで100弱かかった)、
今回の全幕とが、
台本にして同じくらいの厚みです。

だから正直に言うと、
今回の稽古時間は、
いつもより短くすむかな、
と思っていました。

しかし、

こと物語をつくる、
という観点から見れば、
長かろうか短かろうがあまり関係がなさそうです。

それは、
大人と子どもの違いのようなもので、
大人はでっかいけれど、
子どもより手足や内蔵がたくさんあるわけではありません。
逆にいえば、
子どもは小さな体の中に、
大人に込められたすべてのプログラムが、
きちんと入っているんですね。

しかも器が小さい分、
ずっと繊細に詰まっている。

これを構成するのは、
そのぶんうんと張りつめて、
神経がくたびれる作業です。

いま、
読み合わせを終えて1幕の立ち稽古がはじまり、
話が飛び立っていくための土台づくりをしています。

考えてみれば、
ゼロから劇をつくるのは1年ぶりで、
立ち上がりのじくじくとしたした難しさをまざまざと思い出し、
苦笑いしながらやっています。
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by nakanoatsushi | 2012-03-17 10:01

馬がきたぞ。

ここ最近、
日々、
特に気持ち充実しているのは、
馬がきてくれたからである。
といってもナマのではない。

ピカピカの、
ツヤツヤの、
愛らしい木馬である。

今度の新作は『木馬の鼻』というタイトルだから、
当然木馬が出てくる。

そういえば、
自分が初めて観た唐組公演は『眠り草』、
あのときも、
木馬がグルグル回っていたっけ。

といっても、
あの時の馬の色は赤。

今回のは、
まっ白、
とト書きにある。

そこで、

白い木馬を求めて、
行ってきました静岡県は沼津、
そのとなりの函南町。

日ごろお世話になっている業界の方にお願いしたところ、
さる遊園地アトラクションメーカーの社長さんをご紹介いただいた。

きけば、
社長さんは自宅の庭で木馬を可愛がるほど自社の製品を溺愛しており、
これを一頭引き取らせてもらえるとのこと。

喜び勇んで車を用意し、
6時に横浜を出発しました。

...。
100分で着いてしまった。

約束の時間まで、
1時間くらいある。

まずは指定された住所に行ってみようとウロウロしていると、
一目瞭然!
何頭もの馬、馬、馬、
でかいネズミ、
さらにでかいポロリ。

ここだ!
と確信を得て、
時間をつぶすこと小1時間。

9時を待って電話すると、
お宅の庭への昇殿を許され、
現れたのは作業着姿の社長さん。

その後、
何頭か紹介を受け、
その中でわたしたちと特に相性が良さそうな一頭を、
引き取らせてもらうことにしました。

馬を車に乗せると、
社長さんは、
「むこうでも可愛がってもらうんだぞ」
と声をかけておられた。

ぞんぶんに可愛がりましょうとも。

かくて、
今回の公演の最重要キャストが、
わが劇団にやってきたのであった。

やってきたのであった。
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by nakanoatsushi | 2012-03-14 00:46