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台本はちょっとずつやってくる。

唐さんは速筆です。
『少女仮面』は2日で書いたという。
『唐版 風の又三郎』は2週間かからなかったという。
『木馬の鼻』を頂いた時は、気付けば1幕ができており、さらに1週間ほど経って呼び出されてみれば、「2幕ができました」という具合。
あまりの早業に瞠目しました。
ただし、執筆時に会うとそれはそれはおっかない。
大きな目はさらにぎょろぎょろとして、明らかに目の前の自分との会話より、産気づいている劇世界に没入しているのが伝わってきます。が、それでも、誰かが「唐十郎の執筆は溜まったダムの水門を開くが如し」と評したのは、実に言い得て妙と思うのです。
とくかく速い。まるで魔法のよう。

それが今度、現代美術家のやなぎみわさんに台本を書いてもらうことになりました。
以前に同級の清末浩平君に一本書いてもらったことがあるので、唐さん以外の作家のものを演出するのでは初めてではありませんが、久しぶりには違いない。新鮮な体験です。

いま、一昨日前にようやくもらった序盤を読みながら過ごしています。
きっといまごろやなぎさんは続きを書いてくれているはずです。
こちらは、できているところまで暗中模索で稽古して。ちょっとずつ出来てくる続きを待って、という具合になるでしょう。
こんな芝居づくりも悪くはないな、と感じています。
by nakanoatsushi | 2013-12-04 07:02
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