ここ最近、
日々、
特に気持ち充実しているのは、
馬がきてくれたからである。
といってもナマのではない。
ピカピカの、
ツヤツヤの、
愛らしい木馬である。
今度の新作は『木馬の鼻』というタイトルだから、
当然木馬が出てくる。
そういえば、
自分が初めて観た唐組公演は『眠り草』、
あのときも、
木馬がグルグル回っていたっけ。
といっても、
あの時の馬の色は赤。
今回のは、
まっ白、
とト書きにある。
そこで、
白い木馬を求めて、
行ってきました静岡県は沼津、
そのとなりの函南町。
日ごろお世話になっている業界の方にお願いしたところ、
さる遊園地アトラクションメーカーの社長さんをご紹介いただいた。
きけば、
社長さんは自宅の庭で木馬を可愛がるほど自社の製品を溺愛しており、
これを一頭引き取らせてもらえるとのこと。
喜び勇んで車を用意し、
6時に横浜を出発しました。
...。
100分で着いてしまった。
約束の時間まで、
1時間くらいある。
まずは指定された住所に行ってみようとウロウロしていると、
一目瞭然!
何頭もの馬、馬、馬、
でかいネズミ、
さらにでかいポロリ。
ここだ!
と確信を得て、
時間をつぶすこと小1時間。
9時を待って電話すると、
お宅の庭への昇殿を許され、
現れたのは作業着姿の社長さん。
その後、
何頭か紹介を受け、
その中でわたしたちと特に相性が良さそうな一頭を、
引き取らせてもらうことにしました。
馬を車に乗せると、
社長さんは、
「むこうでも可愛がってもらうんだぞ」
と声をかけておられた。
ぞんぶんに可愛がりましょうとも。
かくて、
今回の公演の最重要キャストが、
わが劇団にやってきたのであった。
やってきたのであった。